今日23日の親善試合アゼルバイジャン戦(静岡・エコパ)に向け、22日は試合会場で非公開の実戦練習で最終調整が行われた。

 日本代表でのFW香川真司(23=ドルトムント)は、サイドから攻撃を組み立てる。ドルトムントではトップ下として活躍し、リーグ制覇に貢献。マンチェスターUが本気で獲得に乗り出すなど、トップ下として世界に名を広めた。しかし代表では左サイドに入ることが多く、今日の試合でも左MFでの先発が濃厚。「どこでもいける準備はしている。チームと代表でポジションは違うが、イメージをふくらませてトライする」と話した。

 冒頭15分のみ公開されたウオーミングアップ、DF内田のパスが顔面を直撃。予期せぬ出来事に、顔を押さえ倒れ込んだ。周囲はヒヤリとしたが、何事もなかったかのように笑顔で立ち上がった。

 何事にも動じない精神は、ピッチ上でも生きる。トップ下でのプレーに慣れているが、左サイドもできるように準備は進めてきた。練習前には、ザッケローニ監督と通訳を介して会話し、今合宿で重要視しているコミュニケーションも図っていた。

 サイドに入る場合、トップ下の本田との連係が攻撃の軸になる。W杯アジア最終予選に向け、再会を心待ちにしていた。「圭佑くんがやることはチームにとってキーになる。チームで勝っていいサッカーをしたい。ただ、求められるものはある。攻撃は積極的に、強引に仕掛けるところも大事」。

 欧州のサイト「transfer

 markt」では、最近1カ月の注目選手としてバルセロナのメッシに次ぐ2位に、香川を挙げた。3位はC・ロナルド。超一流に肩を並べている逸材は、サイドでも成長を遂げる。【保坂恭子】