◆福岡FW金森健志(22)

 J1王者鹿島への移籍が決定した元U-23(23歳以下)日本代表候補が新たな挑戦に臨む。

 来季J2に降格する福岡は、必要不可欠な戦力として全力で慰留に務めた。だが本人は移籍を決断した。金森は「福岡にはプロになってずっといるし、降格し簡単に出て行けるようなことじゃないんで悩みましたけど…」と言葉を濁している。だが移籍となれば「(J2降格の)責任も考えた」と言う苦悩は力に変わり、新天地での活躍の糧になるはずだ。

 J2降格の責任をバネに飛躍を期すだけではない。昨夏のリオデジャネイロ五輪の日本代表候補に度々選出されながら本戦出場を逃した悔しさも発奮材料だ。同五輪出場の福岡DF亀川諒史(23)の存在にも触発されてきた。

 福岡で生まれ4歳からサッカーを始めた。福岡・筑陽学園高時代から注目を浴び、高3で福岡の特別指定選手となった逸材だ。13年の入団から着実に成長を重ね、今季は33試合出場4得点と経験を積んだ。俊足を生かした俊敏なプレーから「博多のネイマール」の異名を持つ。新天地の鹿島でも、伸び盛りの若き九州男児に期待だ。【菊川光一】