前哨戦はモンテの勝利!?

 19日に迫った「J1みちのくダービー」第2戦(宮城ス)の共同会見が14日、仙台市内の勝山館で行われ、一般席が山形サポーターにジャックされた。仙台側は会見前日の午後6時半すぎに招待を発表したが、客足が伸びなかった。一方の山形サポーターは「アウェー会見とはいえ負けたくない」と占拠の準備を進めていたという。仙台の手倉森誠監督(42)は、面食らいながらも「試合本番は勝つよ」と意気込んだ。

 第1戦(1-3)のリベンジを期す、ホーム仙台の会見場に「山形ディオ!」コールが響き渡った。第1戦の共同会見が、山形の名所「山寺」で行われたのに対し、仙台は伊達藩の御用蔵として300年超の歴史を誇る「勝山館」で迎え撃つ。手倉森監督は「いい場所だ」と納得したが、敵地ムードに包まれた。

 整理券は午後1時半から配布された。約100枚を用意し、配られたのは50枚。うち40枚が山形サポの手に渡った。フロントの出遅れは否めない。案内が仙台のホームページ(HP)上に掲示されたのは13日午後7時前。反応は鈍かった。だが、山形サポの菅野啓さん(35=公務員)は募集を予想した上で「昔、ホーム戦を仙台にジャックされ続けた悔しさを考えれば、会見とはいえ負けたくなかった」とモンテブルー姿で乗り込むことを決めていた。仙台の白河事業部長は「告知が遅れたのは事実。山形側の多さは予想外でした」と話した。

 手倉森監督が「今日は残念だけど、当日は勝つ。宮城県と山形県の全面対決。皆さんと力を合わせたい」と言えば、MF千葉も「サポーターも僕らと同じく、山形さんにリベンジしたいと思っているはず」と呼び掛けた。「共闘」を旗印にする仙台のサポーターは、この前哨戦をどう感じたのか。試合当日はピッチ内外でリベンジ合戦だ。【木下淳】