仙台MF田村直也(26)が、尊敬する先輩に新年の誓いを立てた。出身の東京に帰省中、中大の先輩でW杯南アフリカ大会代表のMF中村憲剛(30=川崎F)と再会。「定位置を確保しろ」とエールを送られ「勝負の5年目。競争に勝ちたい」と約束した。2季目のJ1に向けた今オフ、プロ人生で最も厳しい自主トレを課し、激化するレギュラー争いに備えている。

 田村はこのほど、横浜で行われたミズノ社のイベントや東京・八王子の中大での初蹴りで中村と再会し、汗を流した。中大で中村が02年度、田村が06年度の主将を務めた縁で、J2時代から映像確認など目をかけてもらってきた。例年は「お前は守備が持ち味。かみつけば相手は黙るぞ」と励ましてくれたが、今年はハードルを一段高く設定された。

 中村

 本人も分かってるけど、勝負の年。力はあるんだから定位置を確保しないと。ただ、タム(田村)はボランチもサイドバックもできちゃうからな~。ベンチに置いときたい気持ちも分かるけど(手倉森)監督に「頭から使わなきゃいけない」と思わせないと。

 聞き入った田村は「競争に勝ちたい。仙台で自分が置かれた立場も分かって、いつも的確なアドバイスをくれるので期待に応えたい」と感謝した。昨季は27試合に出場。MFでは梁の全34試合に次ぐ数字だが、複数ポジションを任されるチーム事情から「先発は16試合。後半戦は途中出場やサブの方が多く、出場しても勝てなかった」と反省を忘れない。

 そこで早くも戦闘準備を整える。中村の「昨季は無冠に終わった。例年以上に鍛える」という言葉に刺激され、昨年12月の最終節後は正月三が日以外、無休で自主トレに励む。昨オフは自身の結婚式準備などで時間を確保できなかったが、今オフはジムに通い詰め、中大伝統の「多摩川河原ダッシュ」に取り組んだ。「昨季の初J1を振り返り、下半身のパワーもスピードも足りない」と感じたからだ。

 希望する本職のボランチは定位置争いが激化する。京都からU-23(23歳以下日本代表)DF角田、東京からMF松下が完全移籍。ブラジル人の獲得も決定的で、昨季のレギュラー斉藤や富田、高橋との競争もある。中村から「千葉さんが引退しても積極的に補強してるし、頑張りどころだぞ」と背中を押された。田村も「まずチーム内で勝つため、キャンプまで休む気はない」と宣言。21日のチーム始動に向けて、狂犬が牙を研いでいる。【木下淳】