夏見さん溝入れで“4度目”五輪
距離の元選手で美人アスリートと言われた夏見円さん(35=JR北海道)が、複合の技術スタッフとして“4度目”の五輪に挑んでいる。4日未明に大きなバッグにスキー板を何本も入れてソチ入りした。「まさかソチに来るなんて思ってもみなかった。でも、複合はメダルを取るチャンス。しっかり手助けしたい」と新たなやりがいを見つけている。
今大会にはスキー板の滑走面にあるストラクチャーと言われる溝を入れる仕事で、複合チームに参加している。天候、雪質などを考慮し、いろいろな形に溝を入れる。滑る滑らないは、ワックスとこのストラクチャーで決まるといっても過言ではないため、役割は重要だ。
現役時代は、五輪に02年から3大会連続で出場した。W杯では日本の距離界初の表彰台(3位)に立つなど、端正な容姿と合わせて注目されてきたが五輪のメダルは取れなかった。11年に第一線を退いた後、スキー競技の普及活動に携わりながら、新たな夢を抱き海外でストラクチャーの勉強をしてきた。その努力がチームに認められスタッフ入りした。「自分の取れなかったメダルをこの形で取った時、どんな感じなんだろう」。夢は形を変えたとはいえ、メダルへの思いは色あせることはない。そんな夏見さんの挑戦を見届けたいと思う。【松末守司】
日刊スポーツ新聞社
日刊スポーツ五輪
@nikkan_Olympicさんをフォロー