<大阪国際女子マラソン>◇26日◇大阪・長居陸上競技場発着

 今大会限りで現役を引退する「ママさんランナー」赤羽有紀子(34=ホクレン)が、2位と大健闘した。

 36キロ過ぎまで激しい優勝争いを演じ、沿道から大声援を受けた。競技場に入るとサングラスを外し笑顔。スタンドに手を振って、満足そうな表情でフィニッシュした。タチアナ・ガメラシュミルコ(ウクライナ)が2時間24分37秒(速報タイム)で2連覇した。

 以下はレース展開。

 10キロ過ぎから重友梨佐、ヤジンスカ(ポーランド)の3人で1位集団を形成。15キロ過ぎ、ヤジンスカが飛び出したがピタリとマーク。重友はやや遅れた。

 17キロ付近で夫の周平コーチから「元気に帰ってこい」と声をかけると笑顔を見せた。

 21キロ過ぎには、ヤジンスカに追いつき並走。やや前に出ると沿道から大声援が送られた。そして22キロ付近で2メートルほどリードを広げた。

 25キロ過ぎ、再びヤジンスカに離されたが単独2位。

 30キロ付近で3位のガメラシュミルコ(ウクライナ)に並ばれた。

 しかし逆に1位ヤジンスカとの差が縮まり、32キロ過ぎに3人が並んだ。

 33キロ過ぎ、ヤジンスカが遅れ始め、1位争いは赤羽とガメラシュミルコの2人に。

 36キロ過ぎ、赤羽が仕掛け前に出たが、ガメラシュミルコがすぐに追いついた。

 37キロ過ぎ、ガメラシュミルコがスパート。赤羽はじわじわと引き離された。

  ◆赤羽有紀子(あかば・ゆきこ)1979年(昭54)10月18日、栃木県生まれ。真岡女子高(栃木)から城西大を経て02年にホクレン入り。05年に結婚した夫周平さんが専任コーチを務める。優苗(ゆうな)ちゃん(小1)との3人家族。北京五輪は日本陸上界初の「ママさんランナー」として5000メートル(予選敗退)1万メートル(20位)に出場。初マラソンは09年の大阪国際で2位。11年の大阪国際で初優勝した。158センチ。