<宮里美香専属キャディー・加藤大幸>

 ワールド・レディース・サロンパス杯に出場しています! 攻めるホール、守るホールをはっきり分けてプレーする美香ちゃんには、こういう距離もある難しいセッティングのコースは合っていると思います。いい成績が出せるように、僕も全力でサポートします。

 さて、米本土でのツアー戦が始まってから、1カ月以上がたちました。今回は遼の時と違って、1人で飛行機で移動したり、レンタカーを借りたりと、自力で転戦することが多いです。最終日ホールアウト直後、4時間以上クルマを飛ばして、次の会場まで移動したこともありました。米国を転戦しているんだなと、強く実感しています。

 その中で僕は初めて、試合で他の選手を見に行きました。ロッテ選手権で美香ちゃんが予選落ちした後、リディア・コ選手のプレーを見たんです。去年のエビアン選手権の最終日最終組で一緒に回った時、美香ちゃんと飛距離やプレースタイルが似ていると思って、気になってました。

 今回はショットそのものより、打つ前のしぐさをよく見ました。彼女は何でも自分でよく考えて、自分で判断していくタイプだと感じました。「ここに打って」と助言された方がうまく打てる美香ちゃんとは、そこだけが正反対でした。

 10代で早くも3勝しているコ選手に、技術的に劣っているわけじゃない。むしろ同じだけ勝てないとおかしい。その差を埋めるカギが「自分で考えること」。僕も美香ちゃんが自分で考える妨げにならないように、よく考えて助言をしていきたいなと思っています。(2014年5月9日付紙面掲載)