ここぞという時、江沢はあるピアスをつける。ダミーの真珠、ラッキーカラーの赤いパーツも入っている。「昨年のセカンドQT前に買ったんです。パーツをバラでそろえて、全部7000円ぐらい」。大好きな韓流ユニット「BIG BANG」のリーダー、G-DRAGONことクォン・ジヨンがつけているのと似たタイプだという。

 昨年のQTでセカンド以降つけ続け、最終QT21位となり、今季のツアーフル参戦を決めた。幸運のアイテムなのだ。

 しかし、験担ぎに頼るのも…と思い、今季ツアー開幕戦からそのピアスをつけずに臨んだら、2戦連続予選落ち。「なるべくしないように、と思うんですが。何が何でもシードを取りたい。もう最終QTが本当につらすぎて『ここには2度と来たくない』と思ったので」。3戦目のTポイントレディースで“再投入”したら、予選を通過できた。

 プロ3年目。今季序盤は帯同キャディーに埼玉栄高の同級生で、先輩プロ木村敏美の息子・翔さんを起用してきた。「高校3年間、ずっと同じクラス。家も近くて隣駅に住んでるので」。気心の知れた相棒や幸運のピアスの後押しを得て、初シードを目指す。【加藤裕一】

 ◆江沢亜弥(えざわ・あや)1994年(平6)4月21日、埼玉県日高市生まれ。ゴルフは8歳から。11年に埼玉栄高2年で全国高校選手権・団体戦V。13年プロテスト合格。昨年賞金ランク130位。今季は最終QT21位でツアー出場。161センチ、53キロ。