石川遼(19=パナソニック)が「バッバ・ワトソン風ショット」で、アジア最強飛ばし屋決定戦を制する。14日にANAオープン(15日開幕=北海道・札幌GC輪厚C)のプロアマ戦に出場。ラウンド前の練習から、ショットの合間に右手首に角度をつけたまま振り抜く、変則的な素振りを行いだした。

 「スイングの中で、できるだけ右手首が伸びるのを遅らせた方が、フォローが長くなる。こういう極端な素振りをすると、打った時にちょうどいいタイミングで、リリースポイントを迎えることができるんです。球質も強くなるし、ラフからも思い通りの方向に球が出せるようになりました」。17番パー5では、ラフからの第3打をピンそば50センチにピタリと寄せるなど、早くもラウンド中に新スイングをものにした。

 ひときわ高いフィニッシュでのナイスショットを、周囲からたたえられると、米国一の飛ばし屋を引き合いに「バッバ・ワトソンをイメージしてるんです」と応じた。「本当は結果的にそういう形になっただけなんですけど」といたずらっぽい笑い。諸藤、盧承烈との同組飛ばし屋対決に備えてのものかと問われると「なるほど、そう絡めますか!」とさらに笑顔をみせた。それでも最後は「このスイングで、いずれバッバのような力のあるショットが打てるようになりたい」と表情を引き締めた。