石川遼(17=パナソニック)が2度目のメジャーに向け、強気に「優勝争い」を宣言した。8日、全英オープン(16日開幕、ターンベリー)出場のため渡英。特別推薦で出場した4月マスターズ時は予選突破を目標に掲げたが、自力で出場権を獲得した今回は「優勝を狙っていく」。5日には尾崎将司(62)から、コースと好相性のはずと太鼓判を押された上、全英対策にバンカーショットの指導を受けて勇気百倍だ。確かな自信を得て、全英舞台でもドライバー勝負で挑むつもりだ。
2度目のメジャーを前にし、不安や恐れはない。渡英直前の成田空港で、石川は「優勝を狙っていく。3日間を終えて、優勝争いできる位置につけて、『優勝したい』と言えるようにしたい」と言い切った。表情は落ち着いていた。
4月マスターズ前は「4日間プレーしたい」と予選突破の目標を掲げた。特別推薦枠で出場した初のメジャー大会前は、どこまで通用するか、未知数だった。それが2週前のミズノよみうりで今季初優勝し、全英切符を獲得。自力で出場権を手に入れたことが自信になっている。「出場が決まって、毎日興奮してた。やっと出発できる」。この日を心待ちにしてきた。
さらに気持ちを高める出来事があった。5日に千葉県内の尾崎将司の自宅を訪れた際、「全英の中でも、ターンベリーは、遼が回りやすいコースだ」と太鼓判を押された。尾崎は全英オープン10回出場、6コースを経験して最高位は79年の10位、94年(36位)にはターンベリーでもプレーしているだけに、言葉に重みがあった。
ターンベリーは他のリンクスよりもフェアウエーが広く、持ち前のドライバーで思い切り勝負しやすい。18ホール中14ホールが海岸線に対してほぼ平行で、大西洋からの横風が多い。石川は持ち球のドロー球だけでなく、尾崎直伝のフェード球も身に付けた。まだ低い球は打てず、アゲンストやフォローの風には負けることがあるが、横風ならドローとフェードの打ち分けで、対応しやすいのだ。
尾崎宅では、全英最大の難所であるバンカーからのアプローチを猛特訓。「ウエッジで600球、アイアンで200球。ヘッドの入り方など同じ感覚で打つことで、距離感を養った」と石川。尾崎からは「練習の質が向上している」とほめられた。
「ジャンボさんの言葉を信じてプレーしたい」。勇気百倍。バンカーを怖がることなく、ドライバーで勝負できる。「迷ってミスをするより、攻めてミスした方が、まだいい。1日4バーディーの目標はメジャーでも変わりません」。大舞台にも、日本と同じようにイケイケモードで取り組む。その自然体が、頼もしく映った。【田口潤】

