【サンドウィッチ(英国)13日=塩畑大輔】難コース攻略に手応え!

 今季海外メジャー3戦目の全英オープンは今日14日、ロイヤル・セントジョージズGCで開幕する。石川遼(19=パナソニック)は最後の練習ラウンドを行い、前半9ホールを1度もバンカーに入れずに乗り切った。「バンカーに入れる回数が一番少ない選手が勝つ大会」と呼ばれるだけに、自信につながる内容。メジャー最高成績となった今年のマスターズ(20位)を上回る成績を目指す。

 390ヤード先の花道をとらえた。10番415ヤード、パー4。石川の第1打は、追い風に乗ってグリーン手前10ヤードまで達した。飛距離の分、フェアウエーキープは非常に難しかったが、ボールは左右のバンカーのちょうど真ん中に止まった。次の11番パー3で、第1打がバンカーに入ったが、それまでスタートからバンカー知らず。強風の中でも、完全にコースを攻略した。

 「ショットが非常によかった。今日次第で、初日の明日の気持ちが変わると思っていた。今日のラウンドはいい内容で、不安はなくなった」。表情は晴れやかで、過度の力みもない。マスターズで20位、全米オープンで30位と、積み重ねてきた実績が自然な自信に変わってきた。

 おのずと目標も変わる。これまでは予選突破を優先し、初日にピークを持ってくる調整を行ってきた。だが今回は「木曜日と日曜日で、コンディションが違うのはよくない。試合の間もある程度トレーニングを続けて、適度な張りを筋肉に持たせ続けたい」と最終日のプレーも見据えた調整を行う考えだ。

 12日の会見では同世代で全米オープン覇者のマキロイ、予選同組で世界ランク1位のドナルドが「リョウは将来メジャーで優勝争いをできる素材」と口をそろえた。石川は「本心で言ってくれているのか…」と苦笑する。だが「なるべく早く彼らに追いつきたい」と強い意気込みも見せた。