<米男子ゴルフ:ファーマーズ・インシュランス・オープン>◇2日目◇27日(日本時間28日)◇米カリフォルニア州ラホヤ、トーリーパインズGC北C(パー72)

 【サンディエゴ(米国)=塩畑大輔】石川遼(20=パナソニック)が北C(コース)を4バーディー、1ボギーの69で回り、通算6アンダー138の20位で今季初めて予選を通過した。序盤はスイングに乱れが出て、前日回った南Cより難易度が低いコースでボギーが先行する苦しい展開。だが中盤以降はショットの精度を取り戻し、予選通過ギリギリの順位から一気に上位に浮上した。また昨季日本ツアー賞金王のベ・サンムン(25)が、首位と2打差の通算12アンダー、3位につけた。

 ショットが旗竿をかすめる音が、反撃の合図だった。10番パー4、第2打。石川は残り129ヤード地点から、ピッチングウエッジでピンを狙った。球筋は「カシャ」というかすかな接触音を残し、ピン根元20センチにピタリ。この日初バーディーで、前半1オーバーの嫌な流れが変わった。「初日がよかった分、今日は昨日と同じように振ろうとしすぎた。気持ちの偏りに気づいて、8番くらいからは、とにかく目が回るくらい体を速く回すことに集中した。それでようやく昨日と同じようなリズムでゴルフができた」と振り返った。

 一方で、大きな目標も忘れない。「去年のマスターズのように、予選を20位くらいで通過しても、3日目で硬いプレーになって伸ばせず、順位を上げられないことが多い。明日からが本番です」。18番パー5でバーディーを逃すと、悔しさをにじませた。