<米男子ゴルフ:ノーザントラストオープン>◇3日目◇18日◇米カリフォルニア州リビエラCC(7349ヤード、パー71)◇賞金総額660万ドル(約4億9500万円)優勝118万8000ドル(約8900万円)

 石川遼(20=パナソニック)の顔から生気が消えた。攻撃的なプレーリズムを作る最大の武器が右へ、右へと曲がり続けた。

 「ドライバーでスコアを落としたのが非常に残念です。どうしても球を置きに行ってしまう。まったく話にならない」。前日に日没サスペンデッドとなった第2Rの残り2ホールをバーディー、パーで回って予選通過しながら、肝心の第3Rで76をたたいて急降下。68位まで後退して、優勝争いがはるか先へと遠のいた。

 第3Rでドライバーを握った10ホール中、フェアウエーをとらえたのは2回だけ。曲がった方向はすべて右だった。好調な日は逆風で飛距離が伸びる新スイングが、安定せず首をひねり続けた。終了後、自分のゴルフに今ほしいものを問われると「精密機械になりたい。限りなく機械的に打てるようになりたい」と言った。1歩ずつ自信をつけてきた矢先の“急停車”。理想のスイングを身に付けるまで、努力を続けるしかない。