<米男子ゴルフ:ノーザントラストオープン>◇最終日◇19日◇米カリフォルニア州リビエラCC(7349ヤード、パー71)◇賞金総額660万ドル(約4億9500万円)優勝118万8000ドル(約8900万円)

 【ロサンゼルス=木村有三】石川遼(20=パナソニック)が、マスターズ出場権獲得へ正念場を迎えた。77と崩れ通算12オーバーの72位に終わり、世界ランクは前週の53位から56位に後退。目標とする3月末時点での同ランク50位入りへ、22日(日本時間23日)開幕の次戦アクセンチュアマッチプレー選手権の結果が大きく影響しそうだ。ビル・ハース(29)が、通算7アンダーで並んだフィル・ミケルソンら3人でのプレーオフを制し米ツアー通算4勝目を挙げた。

 前日に崩れたショックが、まだ尾を引いているようだった。石川は前半の11番パー5で1・5メートルを外してボギーが先行すると、13番ではショットが左右にぶれてダブルボギー。見せ場もなく77と崩れ、72位に終わった。「ちょっと乱れ始めると全然勝負にならない。あらためて自分の現状、レベルを思い知らされた」と悔しがった。

 今大会後に更新された世界ランクは56位と、前週から3つ落ちた。マスターズ出場の条件は3月末時点での同50位内。ランクアップには次戦アクセンチュアマッチプレー選手権が正念場。同選手権後に世界50位内に再浮上するための条件として、ツアー関係者は「最低でもベスト8進出が必要」と分析する。

 世界の上位64人が集う中、1回戦の相手はノーザントラストを制したばかりの実力者ハースに決定。3勝して8強まで進むのは至難の業だが、そのノルマをクリアできなければ3月8日開幕のキャデラック選手権出場にも黄信号がともる。マスターズも見えてこない。石川は「ここまできたら、いまさら焦ってもしょうがない」。技術面の不安を振り払い、気持ちも高めていくしかない。