武藤俊憲(37=赤城CC)が12年8月の関西オープン以来となる、ツアー通算6勝目を挙げた。

 6バーディー、3ボギーの68で回り、通算14アンダー、270でアンジェロ・キュー(フィリピン)とのプレーオフに突入。1ホール目は互いにパー、2ホール目はキューの4オンの後、バーディーを奪って勝負を決めた。

 16番では20メートルのロングパットをねじ込んだ。プレーオフ1ホール目ではティーショットを左の林に打ち込み「2メートルくらい」という木の間を抜くリカバリーを見せてパーセーブ。首位スタートも苦しむ場面が多かっただけに、優勝インタビューでは「プレーオフの前に勝負を決めておけって話ですが…。すいません、変なゴルフばっかり見せて。勝ったんで許してください」と、いきなりの謝罪。家族の話題になると、感極まって声を詰まらせる場面もあり「久しぶりだし、長いことかかった」と感慨に浸った。

 世界ランク26位のイアン・ポールター(英国)ら海外の強豪も参戦した試合での価値ある1勝。「ホームだし、日本にもうまい選手がいるというのを見てほしかった。今週だけはイアン・ポールターよりうまかったと。その辺だけは自信を持っていいと思う」と笑顔で話した。