日本女子プロゴルフ史上初のアマチュア完全優勝へ、小祝(こいわい)さくら(18=北海道・飛鳥未来高3年)が首位を守った。

 最終組のこの日、前半アウトは2バーディーの34とスコアを2つ伸ばし、一時は通算9アンダーで後続に4打差をつけたが後半は失速。12、13、15、16番でパーオンを逃し、4ボギーを喫するなどインは39。最終的に通算6アンダーで3人並びの首位でフィニッシュした。

 「きょうはショットもパットもうまくいかず、後半は精神的にやられるぐらいでした。緊張は初日の方がしたんですけど」

 後続に3打差をつけて飛び出した前日夜には、無料通信アプリLINEやフェイスブックに100件以上のメッセージが殺到したという。「母と『まだ初日なのに』と話していました。全部返事しましたけど、1時間以上かかりましたね」と笑う。

 ツアー出場わずか7戦目。大会開幕2日前の夜は、同い年で仲良しの勝みなみと函館の有名ハンバーガーチェーン「ラッキーピエロ」でご飯を食べた。「みなみちゃんに『私、80打っちゃうかも』って言ってたんです」。2日連続で勝と一緒に練習ラウンドをした時、コースのラフは本番より伸びた状態。6月末にも2ラウンド回っているが、フェアウエーを外したらどうしようもないイメージしかなかった。

 ところが、ふたを開けてみれば、弱音がウソのような快進撃だ。快挙のかかる最終日。「きょうはイーブンで回ることを心掛けたので、明日もその感じで。狙いすぎず、攻めず、待っていてチャンスが来たらバーディーをとれたら…。優勝なんて全然考えていません」。色白の道産子美人アマはどこまでも無欲だった。