松山英樹(24=LEXUS)が、66をマークしてトップと2打差の3位につけた。ショットはいまひとつだが、10番で10メートルを沈めるなどパットが好調で、出場選手中最多の10バーディー(4ボギー)をマークした。谷原秀人は1バーディー、1ダブルボギーの73で48位。64で回ったリカルド・カールベリ(スウェーデン)が首位に立ち、1打差の2位にリッキー・ファウラー(米国)が続いた。今大会は78選手が出場し、予選落ちなしで争われる。

 世界ランキングでトップ10に入ったばかりの松山が、強豪ぞろいの世界選手権シリーズで早速存在感を示した。面白いようにカップにボールが吸い込まれ、78選手中最多の10バーディー。「パットだけ良かった。ここまで入ってくれるとは」と頬を緩めた。

 いきなりギャラリーの歓声を浴びた。10番で「自分の中ではそんなに難しくなかった」という段越えの10メートルを沈めてパターを高々と掲げた。16番では7メートルをねじ込む。ボギーをたたいてもすぐに取り返して嫌な流れを引きずらず、最後は3連続バーディーで気持ち良く締めくくった。

 フェアウエーキープ率は50%で、グリーンを捉えたのも3分の2にとどまる。「ドライバーもアイアンもうまく打てていない」とショットへの不満は相変わらず。ただ、その復調さえ果たせば「パットが良くなってきているので楽しみ」と、爆発的なスコアが期待できる状態だ。

 2週前に日本オープン選手権を初制覇し、自身の米ツアー今季初戦となった前週は2位。三たび優勝争いへと好発進した。膨らむ期待を「それは3日目を終わってから」と冷静に制し、まずは世界屈指の技術でコースに挑む。