日本ゴルフツアー機構(JGTO)は16日、男子ツアーで賞金王など複数年シードを持つ一部メンバーに課されていた出場義務5試合の規定変更を発表した。

 松山英樹ら欧米ツアーで出場資格を持つ選手の義務が3試合となり、3試合未満なら賞金ランク対象とならないが、資格停止などの制裁はなくなる。

 事実上の規定“撤廃”で、都内で会見したJGTO大西久光副会長は「海外を目指す選手の障害となるようなルールをなくした」と説明。松山サイドにも伝達を済ませたという。

 松山は13年に日本ツアーで賞金王となり、5年間のシードを獲得。14年から米ツアーに本格参戦した。

 JGTOは14年3月から複数年シードを持つ選手に日本ツアー年間5試合の出場義務を課し、松山は同年日本ツアーに2試合しか出場しなかったことで複数年シードが失効。“後付け”のルールに振り回された形で、制裁金80万円を納め、15年以降は日本ツアーのメンバー登録を見送ってきた。

 6月のJGTO理事会で松山の出場義務試合違反の解除、制裁金の返金が決定。

 松山は「僕が特例になって(現在米ツアーにいる石川遼と岩田寛の)2人に適用されないなら、おかしな話」と根本的な制度改革を希望した。その後、JGTO青木功会長が松山だけの特例ではないことを強調し、出場義務試合数の規定見直しに言及していた。