38位から出た谷原秀人(38=国際スポーツ振興協会)が7バーディー、2ボギーの65で回り、通算8アンダーの132で13位に浮上した。現在、世界ランク55位。マスターズ切符獲得のラストチャンスとなる開幕前週3月27日時点のトップ50入りを目指し、ここから6カ国7大会を転戦し、望みをつなぐ。ジャスティン・トーマス(23=米国)が通算17アンダーで単独首位をキープし、松山英樹(24)は同7アンダーの24位で予選通過。小平智(27)が同9アンダーで日本勢トップの6位につけた。

 谷原が、しぶとく上位戦線に生き残った。開幕前にグリーンのスピードを見てパターを長年愛用するマレット型からピン型にスイッチした作戦が奏功し、持ち味のパットでスコアを伸ばした。後半は4番で6メートルを沈めてバーディー、7番では3メートルをねじ込んだ。「よく拾えてますし、よくバーディーも取れている。悪いなりに、いいゴルフができている」と話す。

 14年には8位となったこともある大会は8度目の出場。例年以上に気合が入っている。初めてメジャー3試合に出場した昨季、唯一出られなかったのがマスターズ。07年以来となるオーガスタにたどり着くため、世界各地でポイントを稼ぎにいく。このハワイを皮切りにシンガポール、ミャンマー、マレーシア、オーストラリア、メキシコ、米本土と6カ国7試合を予定。空き週を日本に帰ると想定した場合、移動は直線距離にして約6万8150キロ。地球1・7周分にも上るが「僕は1つ1つが大事なんですよ」と鼻息は荒い。

 トップのトーマスは抜けているが、2位とは4打差と射程圏内だ。「思ったよりいい位置なので。でもね、1つ違うとガーンと落ちますし、1つ上げれば、さらにいい位置にいける。1打1打がすごく大事かなと思います」。ベテランらしく、残る2日間を冷静に見据えた。