原江里菜(29=NEC)が6連続バーディーにイーグルを奪うなど猛チャージし、37位から2位に急浮上した。開幕3戦連続予選落ちなどの不調を理由に、オフから取り組むスイング改造を断念。昨季までのイメージに戻すと、あっと驚く64。首位と4打差の通算7アンダーの137とした。女子プロ有数の酒好きが、2年ぶりのツアー3勝目で美酒を狙う。申ジエ(28)が通算14勝目となる今季初Vに王手をかけた。

 原が気をつけたのは1つだけだ。「体を開かず、インパクトゾーンを長く」。前半4番から6連続バーディー。17番パー4では残り155ヤードの第2打を7番アイアンで放り込むイーグルを奪った。連続バーディーとスコア64はともに、ツアー自己ベストにあと1つと迫る仰天プレーだ。

 11月に30歳。「よりスムーズで、よりオートマチックなスイング」を求め、テークバックと切り返しのスピード、リズムを上げてきたが、開幕3戦連続予選落ちと、46位、40位…。「やってきたことをやめるのは悔しいけど、結果が出ないので…」。先週から元のリズムに戻すようにした。

 女子プロ有数の酒好きは試合に影響がない日、月、火曜に飲む。最近はやけ酒気味で二日酔いすることもあった。「おいしいお酒飲みた~い」。4打差逆転Vへ、ちゃめっ気たっぷりに笑った。【加藤裕一】