今平周吾(24=レオパレスリゾートグアム)が4バーディー、2ボギーの69で回り、通算8アンダーの205でツアー初優勝に王手をかけた。

 3番でアプローチをミスしてボギー。チャンスホールの5番パー5では1・5メートルのバーディーパットが入らず、天を仰いだ。8番のバーディーで流れを引き寄せ、潮目が変わると、9番では運も味方した。ティーショットは本人いわく「めっちゃ右にいったと思った」。実際にボールが入った目の前のバンカーを素通りして林の中へ探しにいこうとしたほど、感触は絶望的だった。一転してバンカーだったことで、スピンもかかりやすくなり、1メートル弱につけて連続バーディー。「ラッキーのバーディーなので、少し気持ちに余裕ができました」と振り返る分岐点だった。

 夕食は、かねて誘われていた谷口徹と。「たまに辛口で『下手くそだな』とか言われたりするんですけど(笑い)、優しいですし、尊敬する大先輩」。その大先輩が「前祝いでおごれ」と言っていたことを伝え聞くと「いや、僕がおごってもらいます。優勝できたら、その時は僕がおごります」と笑わせた。普段は「谷口さんが1人でしゃべって、それを聞いてる感じ(笑い)」という会食の場も明日の戦いにつなげていくつもりだ。「優勝争いの緊張感を、どうコントロールするか聞いてみたいですね」。

 初めて単独トップで迎える自身3度目の最終日最終組。「5打差だけど、明日はゼロからの気持ちでいきます。序盤でボギーが出ても、最後まで諦めなければいい。一生懸命、集中してやります」。三度目の正直で、今回こそ日曜に笑ってみせる。