秋吉翔太(27=ホームテック)が15番で2罰打を付加されてダブルボギーとなり、無罰なら首位だったが、通算12アンダーの2打差6位となった。

 この日は雨でぬかるんでいる場所も多かったため、プリファードライが適用され、球を拾い上げて1クラブレングス以内にプレースすることができた。秋吉は15番のグリーンカラーに止まった球を拾い上げ、よりよい状態のところに置いてプレーを再開。だが、この過程でいったんプレースした球(インプレーの球)を再び動かしてプレーをしたとされた。これがゴルフ規則18「止まっている球を動かした」違反となり、2罰打が加わった。

 本人は「自分では(いったん)球を置いたつもりはなかった」と振り返る。球の置き場所を探すとき、最初は1クラブレングスを示すのにパターを使用。だが、別方向にずらす選択肢も出てきてドライバーを持ち出し、置き場所を決めた。そんな流れの中で「自分でも瞬間的なことだったので覚えていない」と意識はなかったようだが、同伴競技者のI・H・ホに指摘された。

 競技委員が駆けつけ、状況を聞き取った上でひとまずプレーは続行に。ホールアウト後に協議されたが、映像はなく確認できなかった。ただ、スコア提出後にギャラリーの証言などが出た場合、過少申告で失格になる恐れもある。そこで秋吉は「明日、罰を受けることになったら…とドキドキしながら回るのは嫌だったので(その場で)罰を受けました。明日のプレーに影響しないよう」と罰を受け入れた。

 それでも秋吉は「いい位置だし、自分が頑張ればいい話。バーディー2つで取り戻せる」と気丈に話した。「下部ツアーでも逆転で勝っているので、追う方が好きかな」とも。今季ツアー初出場のツアー初優勝を狙う。

 また、ホは「僕は見たままを競技委員に伝えました。ペナルティーかどうかじゃなくて、わからないから競技委員に聞きました」と話していた。

 ◆プリファードライ 雨でライがぬかるんだ場合などに、ローカルルールとして適用される。罰なしにコースの球を拾い上げ、汚れをふいて、より状態のいい場所にプレースできる。この日は元の場所から1クラブレングス以内で、ホールに近づかないように置くよう定められていた。