小祝さくら(20=ニトリ)が5バーディー、1ボギーの68で回り、今季4度目の首位発進を決めた。

「ラッキーな感じで流れを変えられた」と振り返ったのが、8番のチップインバーディーだった。パー5の第2打をレイアップしようとしたが「“論外”のバンカー」に入れてしまうミスショット。第3打も手前のバンカーに捕まったが“目玉”となっていたバンカーショットが、カップインした。

「結構難しくて、まさか入るとは思ってなくて、寄せられたらという気持ちだった」と正直に言ったが、日々の積み重ねが実を結んだ形だった。辻村明志コーチの指導の中で「“目玉”の練習はかなりしていたんです。きれいに入れないとうまく打てないから、フェースの入り方の練習になる、と」。体重は最初から左側に乗せつつ「少し開いて、緩まず上からたたきつけるイメージ」。刷り込ませてきたショットでピンチを脱し「初めて成果が出ました」と笑った。

さらに後半だけで4バーディーを奪い、初優勝へ最高のスタートを切った。「いや~…初日はあまり何も気にしていないです」とほほ笑み「目標は高く持って(1日)5アンダー。周りを気にせず、自分のプレーに徹したい」。米国で躍進する畑岡奈紗、今季初優勝を飾っている新垣比菜、アマチュア時代に15歳でツアーを勝った勝みなみといった「黄金世代」の一角。未勝利ながら賞金ランク7位と世代ではトップの位置につける。いつ殻を破ってもおかしくない雰囲気が漂っている。