<女子ゴルフ:サロンパス杯>◇最終日◇11日◇東京よみうりCC(6523ヤード、パー72)◇賞金総額1億1000万円(優勝2200万円)

 福嶋晃子(34=NEC)が激闘を制して、史上7人目のメジャー3冠を達成した。73で回って韓国の賞金女王、申智愛(20)と通算4アンダーの284で並び、プレーオフ(18番ショート)に突入。5ホール目に、相手がボギーパットを外して決着した。新メジャーの初代女王に輝き、97年の日本女子プロ、明治乳業杯(現ツアー選手権)以来11年ぶりのビッグタイトル獲得で号泣。健在ぶりを証明し、10月の日本オープンでは史上初のメジャー4冠を狙う。

 込み上げる涙を止められない。プレーオフで14歳下の申を退けた福嶋は、笑顔で大溝キャディーと握手をかわした直後、右手で顔を押さえた。11年ぶりのメジャー制覇。号泣する娘の姿に、母静江さんは「あの子がこれほど泣いたのは、久しぶりでしょう」と目頭を押さえた。

 韓国の賞金女王、申と息の抜けない一騎打ちの中で、福嶋は「お願いだから勝たせて」と何度も念じた。意識しないようにと思っても、目の前に初代女王の座がちらつく。17番ロングで、第1打を左の林に曲げてボギーをたたき、申に並ばれてプレーオフに突入した。小雨が上がっても、気温は11度の肌寒さ。襲いかかる重圧と悪条件の中、福嶋は前日まで3日間ともボギーだった難関ホールで執念を見せた。

 プレーオフは18番ショートの繰り返し。安定した第1打を繰り出す相手のプレッシャーに耐えて、4ホール目には5メートルのパーパットを沈めてしのいだ。2度目のカップ切り替えが行われた5ホール目。グリーン右上の微妙な起伏を読み切れず1・2メートルのパットを外してボギーをたたいたが、根負けした申が4打目を外した。「申さんは本当にスキがなかった」。最後は、何度も修羅場を切り抜けてきた34歳の福嶋の粘りが、勝利をたぐり寄せた。

 昨年は2勝しながら腰痛に悩まされ、今季は「再生」を決意。オフからトレーニングに励んだ。1月には10人の若手プロや練習生を率いて、神奈川の実家で合宿を行い、体調十分でシーズンを迎えた。先週から調子が上がり、今大会前は母に「試合を見に来て」と告げていた。20代前半の若手が中心となる女子ツアーで、元賞金女王の意地を示した。

 国内ツアー通算22勝目を挙げて、史上7人目のメジャー3冠を達成。古閑を抜いて今季賞金ランクでトップに立ち、次は10月の日本オープンで初の4冠を目指す。「コースの条件や相性もあるから」と控えめだが、春のメジャーで復活を証明した今、手応えは十分、感じている。【佐藤智徳】