<女子ゴルフ:ベルーナレディース杯>◇最終日◇6日◇群馬・小幡郷GC(6379ヤード、パー72)◇賞金総額6000万円(優勝1080万円)

 群馬県出身の茂木宏美(31=赤城CC)が地元の熱い声援の中で、うれしい今季初勝利を挙げた。70で回って通算13アンダーの203。17番で1組前の福嶋晃子(35)に並ばれたが、最終18番で執念のバーディーを奪って突き放した。初日から首位を走り、07年8月クリスタルガイザーレディス以来のツアー4勝目。

 茂木は18番のグリーンに上がって、福嶋に並ばれたのを初めて知った。外せばプレーオフとなる3メートルのバーディーパット。「もう腹をくくってやるしかない。自分に与えられた試練だと思った」真っすぐと読んだ。気持ちが乗り移ったようにボールが勢いよくカップに吸い込まれると、右拳を何度も振った。

 この日も会場には家族、親族に加えて所属先のコース関係者ら50人以上が駆けつけた。「後押しばかりに頼ってはいけない。今日は応援してくれた人たちに恩返ししたい」。この一念だった。安定したショットとパットで3日間でボギーは3つだけ。持ち前の崩れないゴルフを実践し、1年ぶりの勝利をつかんだ。

 どうしても優勝しなければいけない理由がもう1つあった。04年からバッグを託すキャディー田谷まりこさんの父俊一さんが5月26日、くも膜下出血で急逝した。四十九日の法要は12日に行われる。2人の間には「なんとしても四十九日までに優勝報告したい」という約束があった。田谷さんは「最後の最後に決めるなんて。本当に感謝しています」と感無量の表情だ。

 昨年5月からスイング改造に取り組んだ。若手の台頭もあり、現状のままでは置いていかれるという危機感からだった。オープンだった構えをスクエアに変え、真っすぐなボールで飛距離を出すようにした。10ヤードほど伸び「イメージの8割には近づけている。中堅も頑張るぞ!

 というところを見せたい。自己最多の年間3勝が目標です」と力強い言葉を残した。【三角和男】