遼プロベスト65、単独首位/男子ゴルフ
<男子ゴルフ:関西オープン>◇初日◇21日◇滋賀・滋賀GC(7080ヤード、パー72)◇賞金総額3000万円(優勝700万円)
石川遼(16=パナソニック)が、難コースを攻略し、プロ転向後初の単独首位発進だ。出だしの10番パー5でイーグルを奪うと、その後も5バーディーを重ねてノーボギー、今季自己ベストの7アンダーの65をマークした。2位の吉田泰典(26)とは3打差。3週前のサン・クロレラ終了後は、1日200回以上の素振りでスイングを調整してきた。北京五輪で活躍するアスリートからも刺激を受け、プロ初優勝へ絶好のスタートを切った。
大きな歓声と同時に、石川が右手を握りしめた。後半の8番パー3。手前10メートルからバーディーパットを沈めて、スコアは7アンダーまで伸びた。今季ベストスコアで、プロ転向後初の単独首位発進だ。
2月パールオープン2日目以来、半年ぶりにボギーなしのラウンド。「自分的には本当に珍しいゴルフだった」と驚きながらも「イーグルもあって、バーディーもたくさん取れた。目指している理想のゴルフができた」と誇らしげだ。
出だしで勢いづいた。スタートの10番パー5で、3番アイアンの第2打を1・5メートルにつけイーグル。果敢に攻める16歳に、運も味方する。361ヤードの16番パー4では、左山越えを狙った第1打が木に当たりながらも、OBゾーンから左ラフまで飛び出てきた。第2打を4メートルに寄せてバーディー。きっちり運をいかした。
上位約10人が日本オープン出場権を得る今大会は、同オープンを見越し、難度の高いコース設定だ。フェアウエーは狭く、夏の粘るラフは10センチ以上に伸びている。そんな中、この日はショットがさえた。パーオンを逃したのは3ホールだけ。雨でグリーンの硬さがやわらいだこともあって、ピンをデッドに狙い、若者らしい強気のパットで難コースを攻略した。
滋賀GCは7月に150ヤード増の全長7080ヤードとなり、同距離での競技開催は今回が初めて。この日の石川の65が、新たなコース記録として刻まれるおまけもついた。
ツアー競技がなかったこの2週間は、素振り重視で調整してきた。「全力連続素振り」を以前の5回から20回に増やした。1日10セット、計200回以上も振り込んできた。「いい時に比べたら、フォローまで振り切れてなかったので、マン振りの素振りを多くした。(3週前の)サン・クロレラの時よりも振れてると思う」。スイングに思い切りの良さが戻り、ショットの精度が上がった。
北京五輪のアスリートにも刺激を受けた。20日の夜は、1日で2試合を投げ抜いたソフトボール日本代表上野由岐子の姿に、体が震えた。「ああいうスポーツ選手を見ると、まだ自分はアスリートと呼べない。かなり勉強になった」。上野の気力に負けじと、この日は最後までボギーをたたかず、粘り抜いた。
賞金シード選手の出場は小田孔明ら5人だけ。優勝争いをノルマに課して参戦し「有言実行」の首位発進だ。「このままこの順位で終われるように、一層気を引き締めていきたい」。待望のプロ初優勝へ、一気に突っ走るつもりだ。【木村有三】
[2008年8月22日9時24分 紙面から]
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