<女子ゴルフ:ヨネックスレディス>◇最終日◇8月31日◇新潟・ヨネックスCC(6371ヤード、パー72)◇賞金総額6000万円(優勝1080万円)
北田瑠衣(26=フリー)が、通算9アンダー207で今季初優勝を果たした。首位からスタートし、同門の先輩片山晋呉(35)の激励の言葉を胸に、ショット、パットともに安定。4バーディー、1ボギーの69で回って、2位に3打差をつけた。昨年11月の伊藤園レディス以来のツアー通算5勝目を、福岡・沖学園時代の同期甲斐慎太郎との男女ツアー同日アベックVで飾った。
普段は穏やかな北田にとって、生まれて初めてのガッツポーズだった。2打リードで迎えた17番で、ピン奥から1・5メートルのパーパットを沈めて勝利を決定づけると、握った右拳を激しく揺すった。「私1度もやったことなくて…。いつも『みんな、カッコいいな』と思っていたことが、今日は自然と出てしまった」と幸せそうにほほ笑んだ。
首位に立った前日の夜、片山から電話で「最終日も、気持ちよくゴルフをしておいで」と励まされた。負傷している左手小指付け根はこの日も痛んだが、18ホールずっと笑顔でプレー。バーディーを狙えるホールは強気に攻め、難しい状況では着実にパーを重ねる「片山流」で勝ち切った。
片山のキャディーを務める夫の石井恵可(えか)氏も、急きょ応援に来てくれた。06年12月の結婚以来、初めて夫の前で優勝できた。「だいたいどの辺にいたか見てました。心強かったです」とのろけた。同時にラウンド中も、高校時代の同期の甲斐の結果を気にしていた。「彼は初優勝ですよね?
地元の福岡は盛り上がってるでしょうね」と喜んだ。
プロの厳しい生存競争を感じさせない不思議な選手だ。昨年7月から師事する谷将貴コーチに「3年後には賞金女王になろうな」と言われて「大変そうだから、私は2番でいいです」と答えた。「今回もこれでシードも取れたし『あ~今年もいい年だった』で終わりそうで、ちょっと心配です」と笑いを誘った。ほんわかとした「癒やし系」の笑顔と発言でファンを魅了している。【大石健司】

