<女子ゴルフ:マンシングウェア東海クラシック>◇初日◇18日◇愛知・南愛知CC美浜C(6458ヤード、パー72)◇賞金総額8000万円(優勝1440万円)

 昨年の日本女子オープンでローアマチュアに輝いた新人の竹村真琴(19=フリー)が、プロデビュー戦で洗礼を浴びた。1番パー4のダブルボギーでリズムを崩すと、ズルズルとスコアを落とし9オーバーの81。最下位106位の屈辱スタートで、首位から18打差と大きく出遅れた。

 竹村のプロ人生の幕開けは、苦い思い出で始まった。男性ファンを魅了する、明るい笑みが消えた。プロデビュー戦は最下位に並ぶ106位発進。「緊張はあまりなかったけど、あまり自分のリズムでできなかった気がする。全部うまくいかなかった」。いきなりの洗礼に19歳は首を傾げた。

 大事なスタートでつまずいた。1番パー4。第2打がバンカーのアゴに突き刺さって“目玉”になり、第3打はラフに出すだけで痛恨のダブルボギー。続く2番パー4では、キャディーを務める姉千里さん(22)との息が乱れる。残り138ヤードの第2打は「9番(アイアン)で届く」と感じたが、「8番の方がいい」と勧める姉の意見を取り入れた。結果は、グリーン奥バンカーまで飛びすぎボギー。悪い流れに陥ると「次のホールでバーディー取ったらいいやん」と励ます姉の言葉も届かない。「私がキレて聞く耳持たずで、イライラしてしまった」。大きく崩れた1日を悔しがった。

 7月のプロテストを4位で一発合格。「美人新人」と注目を浴び、海外でウッズらを抱えるマネジメント会社IMGと契約、ウエア契約もデサント社に内定するなど話題をさらってきた。デビュー戦へ向けて高まる期待にも「注目されるのはすごくうれしい」と話していたが、開幕前夜は大好きな焼き肉の食事中に気分が悪化。9時には布団に入っていた。

 19歳の心と体には、知らず知らずのうちに重圧がかかっていたのかもしれない。だが、端正な顔立ちとは対照的に、小学生時代は空手で男の子も泣かせた強気な性格が最大の武器。「明日は全ホールバーディー狙いで頑張りたい」。屈辱的な初日にもめげず、巻き返しを誓った。【木村有三】