<女子ゴルフ:伊藤園レディス>◇初日◇13日◇千葉・グレートアイランドC(6619ヤード、パー72)◇賞金総額9000万円(優勝1620万円)

 賞金ランク2位の横峯さくら(23=エプソン)が、10戦ぶりに首位発進した。好調なショットに加えて、今週から替えたパターで、連日の雨で重くなったグリーンを攻略。6バーディー、1ボギーの5アンダー67で抜け出した。歴代2位タイとなる80戦連続予選突破にも前進。同ランク1位で1アンダー12位につけた諸見里しのぶ(23)とは、残り3戦で約1900万円差。女王争いはまだまだ白熱しそうだ。

 横峯が「冬用新パター」での強めのパットで、9月のゴルフ5レディス以来の初日首位に立った。1番から6メートルを沈めてバーディー発進。後半11、14番では4メートルを沈めるなど、16番までに6バーディーを奪った。最終18番もカラーから残り25メートルのバーディートライが、カップ前を左に切れたが、残り50センチにピタリ。「グリーンが重かったので、ショートだけはさせないように打とうと。後半はスピードも合ってきた」と自賛した。

 苦手のコースだった。04年に17番パー3の過少申告で失格。出場5回で最高位は08年の19位。硬くて速いツアー屈指の難グリーンに苦しんできた。しかし、この日は雨でグリーンは重め。さらに正午の気温が13・6度という寒さを想定し、前週から使うマレット型のパターを「服を一杯着るので、(グリップが)あたらないように」と、シャフトを半インチ短い33・5インチにしたところ「感触がよかった」という。

 9月の日本女子プロで1位諸見里との賞金差が約4400万円差に広がった。翌週のマンシングウェア東海クラシック2日目に首位に立ったときには「来年か再来年くらいに賞金女王を目指して頑張ろうかな」と1度は白旗を挙げた。それが2カ月で約1900万円差に再接近。「最後までわからない賞金女王争いだったら、見てる方もおもしろいでしょうね」とコメントも変わった。予選突破すれば、連続予選突破記録を歴代2位タイの80戦に伸ばす。「明日はアンダーパーで回れるように」と笑った。【阿部健吾】