<米男子ゴルフ:ファーマーズ・インシュアランス・オープン>◇初日◇27日(日本時間28日)◇米カリフォルニア州ラホヤ、トーリーパインズGC(パー72)

 今季初戦のタイガー・ウッズ(35=米国)が納得のスタートを切った。3バーディー、ノーボギーの69で22位発進。首位とは5打差も、昨季途中から取り組む新スイングに手ごたえをつかんだ。大量愛人騒動に揺れた昨季は、プロデビュー以来初のシーズン未勝利に終わり、世界ランク1位からも陥落した。新スイングとともに今季はどん底からの復活を狙う。今田竜二(34)は67を出して5位。丸山茂樹(41)は145位と大きく出遅れた。康晟訓(韓国)が8アンダーの64で単独首位に立った。

 手応え十分だった。スタートから3ホール目の12番パー3。ウッズは完璧なアイアンショットでピン手前1メートルに寄せた。楽々と今季初バーディーを奪うと大歓声を浴びる。3アンダー69の22位。ラウンド後は「It

 feels

 good.」と2度繰り返し「満足な内容。いい方向に進化している」と続けた。スコア、順位より新スイングの進化を実感できたことがうれしかった。

 昨季終盤からプロ人生4度目のスイング改造に取り組む。新コーチのショーン・フォーリー氏に、スイング時の頭、胸の位置など基礎から助言を受けた。オフも徹底的に打ち込み「いい感覚がよみがえってきた」と復活気配を感じてのシーズンインだった。

 大量愛人騒動に揺れた昨季はプロになって初めて未勝利を味わった。だが、昨年8月にはエリン元夫人とも離婚。新スイングに取り組むなど公私とも心機一転を図る。「去年はゴルフ以外のことに振り回されすぎた。でも人生は前へと進むもの。今は精神的なバランスが取れている」と心身ともに充実してきている。

 今大会は前身のビュイック招待時代に、05年からの4年連続を含め6度優勝。今コースで開かれた08年全米オープンは左膝手術を乗り越え、プレーオフの末に制している。「ここは快適なコース」。強いタイガーが戻ってきそうだ。