<女子ゴルフ:マンシング東海>◇初日◇16日◇愛知・新南愛知CC美浜C(6416ヤード、パー72)◇賞金総額8000万円(優勝1440万円)

 横峯さくら(25=エプソン)が、初の遅延プレーで2罰打を科せられ、72で30位と出遅れた。前半から前の組と1ホール以上間隔が開き、最終18番で計測されたプレー時間が規定タイムをオーバーしたため、同組の金田久美子(22)とともに痛恨のペナルティーを食らった。左手首痛が治まり3試合ぶりに出場した有村智恵(23)が5アンダーの67で回り、広瀬友美(31)と並んで首位発進した。

 好内容で終えた人気者2人に、悪夢が待っていた。18番終了後のスコア記入所で、同組で回っていた横峯と金田が、競技委員から2罰打を告げられた。原因は遅延プレー。不服そうに顔をしかめた横峯が「仕方ないんじゃないですか」と話すと、金田も「(今後)気をつけます」と力のない声でつぶやいた。

 痛恨のペナルティーだった。千原真弓競技委員長によると、5番を終えた時点で前の組との間隔が1ホール以上開いたため、全美貞を含めた同組3選手に警告を出したという。しかし、横峯は「警告か計測か、分からなかった」と言い、金田も「警告とは聞いてなかった」と、認識のズレが発生。その後、一時間隔は縮まったが16番で再び拡大。「前と開いているから急いで」と注意を受けた後、最終18番で同組3選手のプレー時間が計測され、横峯は規定タイムを6秒、金田は21秒オーバーしたため2罰打を科された。

 遅延プレーによる罰は横峯はプロ8年目で初、プロ3年目の金田は3度目だ。首位と3打差発進のはずが5打差30位と出遅れる形になった横峯は「残念です」とポツリ。最後まで納得いかない表情で肩を落とした。【木村有三】

 ◆遅延プレー

 ゴルフ規則6-7で不当に遅れることなくプレーしなければならないと定められている。日本女子ツアーでは、正常な進行で前の組との間が1ホール(パー4)以上開くと、遅れているとみなす。同ツアーの「競技の条件」によると(1)計測対象になった組で1打の秒数が60秒を超える者は罰則の対象(2)1打の平均所要秒数は30秒で、3打だと90秒を平均所要秒数とし、101秒以上かかると罰則対象となる。