前立腺がんのため28日に亡くなったプロゴルファー杉原輝雄さん(享年74)が生前にコース監修した兵庫・新宝塚CCが「杉原輝雄メモリアル館」の設立を検討していることが30日、分かった。現在も同CCではクラブハウス2階に杉原さんの優勝トロフィーや賞状など50以上の記念品を展示している。遺族の了承を得れば、同CC敷地内に新たな建物を造り、ファンが自由に見学できる“記念館”にしたい意向だ。

 新宝塚CCを経営する美登グループ・ゴルフ事業部統括本部長の大原吉弘さんは「メモリアル館の検討はしています。これから(夫人の)玲子さんと相談したい」と話した。今年10月に設立された日本プロゴルフ殿堂(東京・港区)の第1回表彰対象にも選ばれる見込みで故人の偉業をたたえる動きは全国で出てきた。

 この日は、葬儀・告別式が大阪府内で近親者によって営まれた。ウエア契約先のデサント担当者が持参した来年の契約書や帽子、手袋、ティーなどが棺(ひつぎ)の中に納められた。法名は名前から1文字とって「釈修輝」。喪主を務めた長男でプロゴルファーの敏一は「いっぱい入れすぎて、怒られるかもしれませんね。言葉は『お疲れさま』としか思い浮かばなかった」と目を潤ませていた。