<男子ゴルフ:とおとうみ浜松オープン>◇最終日◇20日◇静岡・グランディ浜名湖GC(7054ヤード、パー72)◇賞金総額1億円(優勝2000万円)

 新人の藤本佳則(22=フリー)が、あと1歩でツアー3戦目での最速優勝を逃した。通算14アンダー首位で出ると前半は3バーディー、1ボギーとスコアを伸ばしたが、後半にパットで3度もカップを蹴られる不運に見舞われて崩れた。4バーディー、3ボギーの71とし、通算15アンダー273で首位を守れず2位。7バーディーの65をマークし、通算16アンダー272としたJ・チョイ(28=米国)が逆転優勝。

 決めればプレーオフ突入となる3・5メートルのパットに、藤本は厳しい表情で入った。最終18番、先にJ・チョイがバーディーを決め、1打差をつけられた。自信を持って打った球は無情にもカップの右へ。「へたくそなだけですね」。悔しい気持ちがこみ上げた。

 後半11番でバーディーを奪って通算17アンダーまで伸ばし、2位チョイに3打差をつけた。それが、14番のパットがカップに蹴られてパーとした後から不運が続いた。15番で1メートルのパットもカップに蹴られてボギー。同じ15番でバーディーを奪った1組先のチョイとは1打差。17番も1・5メートルのパットが、またもカップに蹴られてボギーとし、スコアが並んだ。

 アマ時代も昨年の日本アマで2位、日本学生選手権も10年、11年と2位。プロでも再び2位となった。「(終盤は)しびれてはいないですけど、ああいうところがね」。観戦に訪れた父雅彦さん(49)は「自分のゴルフができたら優勝チャンスはある」とおもんばかった。ツアー3戦出場で1429万円を稼ぎ、賞金ランクは11位となった。来年シード権獲得へ上々の発進だが「シードは最低条件です。今年の目標は2勝」と、強気の姿勢は忘れていなかった。【藤中栄二】