<女子ゴルフ:アクサ・レディース>◇第2日◇29日◇宮崎・UMKCC(6470ヤード、パー72)◇賞金総額8000万円(優勝1440万円)

 18歳のアマチュア柏原明日架(日章学園高3年)がノーボギーの67をマーク。通算6アンダーで18位から首位と4打差3位に浮上した。「18歳59日」となる今日30日の最終日に4打差逆転Vとなれば、日本女子史上4人目のアマチュアV。宮里藍の「18歳101日」を上回る日本人最年少Vだ。

 最終18番パー5。柏原の第3打は池越え、ピンまで115ヤードだった。「昨日とほぼ同じ状況だったので、嫌な感じが…。でも、迷わず打ちました」。前日は13番でホールインワンを決めながら、最後に池ポチャのダブルボギー。2週前のプロギア・レディースは最終18番を5メートルから3パット・ボギーにして、1打差で予選落ち…。もう同じ失敗はしない。ピン2・5メートルにつけ、バーディーで締めた。

 雨中のノーボギー、67で3位に浮上した。「昨年あたりから『優勝できたら』という思いはずっとありました」。首位と4打差で迎える最終日は、史上4人目のアマチュアVと、宮里藍をしのぐ「18歳59日」の日本人最年少Vのダブル快挙をかけた戦いだ。

 昨年末で日本ゴルフ協会(JGA)のナショナルチームを“卒業”し、4月にプロテストの2次に挑む少女は、プロと互角に戦うことを考えてきた。昨年11月、LPGAのホームページを見て気づいた。「パーオン率が全然違った。プロは70~80%なのに、私は50%以下。今は100%が目標です」。携帯電話の電卓で計算、蓄積してきた自分のデータを上げるため、ショートゲーム中心だった練習を、今オフからアイアンショット中心に切り替えた。

 今大会2日間のパーオン率は72・2%(36ホール中26ホールで成功)は、先週までのプロの部門別ランク6位に相当する。「上だけを見てプレーしたいです」。タカラジェンヌの男役ばりのりりしい顔を、引き締めた。【加藤裕一】

 ◆柏原明日架(かしわばら・あすか)1996年(平8)1月30日、宮崎市生まれ。ゴルフは7歳から。東大宮中3年の10年日本女子アマ準V。日章学園高2年の12年に16歳以下の世界一を決めるジュニアオープン(英国)で優勝。中3から昨年12月までナショナルチームメンバー。168センチ。