<女子ゴルフ:国・地域別対抗戦第1回インターナショナル・クラウン>◇最終日◇27日◇米メリーランド州オウイングズミルズ、ケイブズバレーGC

 初代女王を狙った日本は無念の3位に終わった。1次リーグB組首位で決勝進出5チーム中トップの8点でシングルスに臨んだが、勝ったのは宮里美香(24)だけ。宮里藍(29)横峯さくら(28)比嘉真美子(20)は敗れ、1勝3敗で2点しか獲得できず、通算10点で韓国と並ぶ3位にとどまった。4選手全勝のスペインが通算15点で優勝を飾った。

 ダブルスの1次リーグで首位に立った日本が、シングルスで逆転を許した。ライバル4チームの代表1人ずつと当たるマッチプレーで、勝ったのは3番手で出た宮里美だけだった。

 満を持した作戦が吹っ飛んだ。絶好調の横峯は世界ランク9位の韓国・柳簫然に、飛距離のある比嘉はスウェーデンのパワーヒッター、A・ノードクイストに、リーダー役の宮里藍は勢いに乗ると怖いスペインのA・ムニョスに-。ところが、頼れる横峯が最初に出て敗れ、比嘉も屈し、最終組だった宮里藍の試合中にスペイン優勝が決まった。

 韓国の大応援団とも戦った横峯は13番のアプローチの際、ギャラリーに“写メ”を撮られて仕切り直し。結局1・5メートルまでしか寄らずにボギー。1ダウンとなった。「アウェー感は想像していたけど、さすがに腹が立った」と話す不運もあった。ただ、4試合とも対戦者同士の世界ランクの優劣が、そのまま勝敗に現れたのも事実だ。

 8チームによる団体戦は、今回が新規開催。世界ランク1位のステーシー・ルイス(米国)が「国の威信をかけて戦う五輪の予行演習」という大会は隔年開催の予定だ。16年リオ五輪、20年東京五輪へ。リーダー役の宮里藍が「びっくりするほど悔しい」とこぼしたコメントに、日の丸を背負った誇りがにじんだ。