<女子ゴルフ:CATレディース>◇第1日◇22日◇神奈川・大箱根CC(6701ヤード、パー73)◇賞金総額6000万円(優勝賞金1080万円)

 昨年の賞金女王の森田理香子(24=リコー)が7バーディー、1ボギーの67をマークし、2位に2打差の単独首位に立った。春先に1勝を挙げて以来、思うような成績が出せずに来た。強風が吹き荒れ、アンダーパーがわずか13選手という難しい状況の中、圧巻のゴルフを展開。5月23~25日の中京テレビ・ブリヂストン・レディースの第1日以来、23ラウンドぶりの首位となった。

 強い追い風の影響を、圧倒的なショット力で抑え込んだ。後半14番パー4。森田は残り126ヤードの第2打を、ロフト52度のウエッジでピン奥1メートルにピタリとつけた。7つ目のバーディー。折から吹き出した最大瞬間風速10メートルを超えるフォローの突風で、グリーン上は球が止まりにくい状況だったが「私は人より短い番手で打てるし、球も高いので」とものともしなかった。

 18番パー5ではアプローチのミスからボギーをたたいたが「あれがあったとしても、今日はよかった」と笑顔をみせた。先週のNEC軽井沢72では、今季4回目の予選落ち。「こんなゴルフができる予感はなかった。今年はパットも入らず、運にも見放され、流れが悪かった」。3月のTポイント・レディースで優勝も、その後は賞金女王に輝いた昨年とは別人のように、結果が出なくなった。

 それでも「去年よりスイングもいいし、確実にうまくなっている。かみ合わないだけ」と思っていた。強まる強風に、多くの選手が一気にスコアを落としだした難しい状況の中で自信がようやく形になった。

 賞金女王にとって、この大会は原点でもある。11年には最終日後半、有村を逆転して首位に立つも、終盤崩れて再逆転を許した。それでも18番パー5で、決めればプレーオフの5メートルバーディーチャンスを迎えたが、これを外してグリーン上で号泣した。悔しさをバネに、そこから成長したが「いろいろ思い出があるので、勝ちたいです」。因縁の大会でリベンジを果たし、反撃ののろしを上げる。【塩畑大輔】