【ノートン(米マサチューセッツ州)26日=塩畑大輔】男子ゴルフの松山英樹(22=LEXUS)が「新兵器」導入で、さらなるショット精度向上に取り組む。29日に米マサチューセッツ州TPCボストンで開幕する米ツアープレーオフ第2戦、ドイツバンク選手権に向け、会場で調整開始。この日は練習場でのショット練習に専念したが、そこに一式の機材が到着した。

 高精度のショット弾道解析機「トラックマン」だ。デンマークで開発され、板状の機器を飛球線後方に置いてショットすることで、データを採取できる。定価2万4995ドル(約250万円)と高価だが、軍事用のミサイル弾道追尾システムを援用しただけあって、正確なことこの上ない。

 米ツアーでもウッズをはじめ、多くの選手がこの解析機を持ち歩き、ショット練習をしている。松山は「みんなのマネをしただけ」と冗談めかしたが、実際に球を打ち出すと一転真剣になった。「数字に左右されすぎてもいけないけど、風が吹いた時の練習などにはいい。全英の会場とか、自分が何ヤード打っているか分からなくなる」。100~125ヤードからのショット精度など、すでに複数の項目で米ツアー1位に立つ。さらに新兵器を使った練習で、風向風速や気温、着弾地点との高低差に左右されない絶対距離感を、0・1ヤード刻みで磨くつもりだ。