<女子ゴルフ:ミヤギテレビ杯ダンロップ女子>◇第2日◇27日◇宮城・利府GC(6499ヤード、パー72)◇賞金総額7000万円(優勝1260万円)

 渡辺彩香(21=ユピテル)が、通算7アンダー137で首位に浮上した。2打差12位から出て、1イーグル、5バーディー、1ボギーの66。自慢の飛距離を武器に、4個のパー5で5つスコアを伸ばした。3月アクサレディースに続く今季2勝目を目指す。テレサ・ルー(26=台湾)も首位に並び、2打差でアン・ソンジュ(27=韓国)が続く。

 172センチと長身で、飛ばし屋の渡辺らしいゴルフだった。圧巻は18番パー5、残り220ヤードからフォローの風の中、グリーンに止めるべく3番ユーティリティーで高い球を打ち、ピンそば2メートルに2オン。「あんなに寄るとは思わなかったけど、いい球でした」と納得の一打だ。イーグルパットも決めて首位に並んだ。

 2番パー5では残り30ヤードの第3打をカップ横1メートルにピタリ。8番パー5は残り210ヤードから3番ユーティリティーで2オン。第1打がラフにつかまった14番パー5は第3打勝負で、手前3メートルにつけ、いずれもバーディーを奪った。

 最近は「ショットもパッとしないし、パットもパッとしなかった」と言う。だからこそ風など難条件の今大会は、パー4で我慢し、距離的にはすべて2オンが狙えるパー5で攻めることに徹した。パットで構えが高過ぎたのを修正したら、ストロークが安定。「(攻守を)割り切ってできるのは、パットが良くなったおかげ」とも明かした。

 静岡・熱海市出身で、男子プロの宮本勝昌と同郷。アクサレディースで初優勝した際はLINEで祝福され、先週はANAオープンで宮本が優勝、お祝いメッセージを送った。19日には21歳の誕生日を迎えたばかり。この1年でやりたいことに「早く2勝目を挙げたい」と迷わず答えた。絶好のチャンスとなる最終日に向け、「明日もパー5を大切に」と、自分のゴルフを貫く構えだ。【岡田美奈】