アメリカンフットボール春季交流戦が12日に富士通スタジアム川崎であり、日大が関大に大勝も内田正人監督は姿を見せなかった。

 6日の関学大との定期戦ではDL選手が3度ラフプレーなどで退場となり、10日に関東学生連盟が最終処分決定まで同選手の対外試合出場禁止、監督は厳重注意処分とした。

 関学大戦以来の試合を指揮した森琢ヘッドコーチが代表で取材に答えたが、監督不在の理由は「ノーコメント」とした。関東学生連盟には処分前に「当分ベンチエリアには入らないとの連絡があった」という。

 この日午前には関学大が会見し、日大にチームの見解や謝罪を求めた。抗議文を送付したとも明らかにしたが、森コーチは「届いたばかり。監督も読んでいる」と話すにとどまった。チームとしての対応、謝罪などを問われたが「処分は正式ではないので、今ここでは何も答えられない。あらためて適切に対応したい」との話に終始した。

 選手には「フットボールを一生懸命やろうと」と話したという。関大とは40年ぶりの対戦だったが、若手中心のメンバーで臨んだ。第1QはQB沼田のランで1TDに止まり、第2Qにはパスで同点とされた。その後は連続TDパスを決めて20-7で折り返し。後半も4TDを加えて48-21で勝利したが、軽いものながら反則8回などミスも多く、守備ももう一つ迫力なく3TDを奪われた。

 いつもは多くのファンが赤いシャツを着て駆けつける日大側スタンドだが、この日はその数は少なく、観客自体もまばらだった。会場外にはこの競技で、しかもオープン戦の春ながら、民放テレビ2局も取材。観客にインタビューする異例の光景も見られた。

 関東学生連盟は今後規律委員会を開き、聞き取り調査などもして最終的処分を協議するとしている。関学大もヒアリングを強く要望しているが「まだこちらは確認していない」とした。委員会での調査結果を受け、理事会で正式処分を決定することになる。