<競泳:日本選手権>◇3日目◇4日◇東京・辰巳国際水泳場

 女子100メートル平泳ぎの鈴木聡美(21=山梨学院大4年)が「ダイエット効果」で、五輪切符をつかんだ。決勝は1分6秒80の好記録で優勝し、注目された15歳の渡部香生子(JSS立石)との対決にも完勝した。昨年9月のオフ明けには68キロあった体重を61キロまで絞り込み、日本記録保持者の面目を保った。

 身も心もスリムになった鈴木が、満を持して代表切符をつかんだ。他の追随を許さず、体1つ抜け出してゴール。掲示板の1分6秒80の記録を確認すると、安堵(あんど)の笑みを浮かべた。保持する日本記録(1分6秒32)の更新はならなかったが、女王の名にふさわしい完勝だった。「ホッとしています。自己ベストを出せなかったのは悔しいけど、夢だったオリンピックが決まった。うれしい」。大きな瞳をクリクリさせながら笑みを浮かべた。

 ダイエット効果が、今大会に生きた。昨年9月のオフ明け、体重は68キロまで増えた。ベストは62キロ前後。そこからロンドンの表彰台を目指し、減量に着手した。栄養学に詳しい母裕子さんのレシピをもとに体重管理を徹底。ひと冬越え、本来の域まで戻した。おかげで「沈みにくくなり、水面の方で乗りのいい泳ぎができた」。予選からの3レースで1分6秒台を2本記録。「負けたくない」と公言していた渡部らに、まったくスキを見せなかった。

 昨年は世界選手権に出場したが、雰囲気にのまれ、決勝に残れなかった。その苦い経験を糧に「(五輪は)未知の世界だけど、周りを気にせず自分との闘いです」。きりりと引き締まった表情を輝かせた。【佐藤隆志】

 ◆鈴木聡美(すずき・さとみ)

 1991年(平3)1月29日、福岡県生まれ。九産大九州高-山梨学院大4年。168センチ、64キロ。