日本相撲協会は31日に大阪市の大阪府立体育会館で夏場所の番付編成会議と理事会を開き、東関脇把瑠都(25=尾上)の大関昇進を満場一致で決めた。大阪府大東市の伝達式会場で、出羽海理事(元関脇鷲羽山)と春日野審判員(元関脇栃乃和歌)が使者となって昇進を伝達した。把瑠都は「謹んでお受けいたします。けいこに精進して、栄誉ある地位を汚さぬよう努力いたします」と、緊張の面持ちもはっきりとした口調で口上を述べた。

 把瑠都は「場所よりも緊張して、今は頭が真っ白」と儀式を振り返った。3度のヒザのケガを乗り越えて6年でのスピード昇進には「夢、目標を目指して頑張りました」と話した。陽気な性格らしく「お相撲さんは怖いと思っている人が多いので、明るくて、ファンのみなさんを大事にする大関になりたい」とも。春場所は最後まで横綱白鵬を追いかけたが優勝には届かなかった。「力強い自分の相撲を見せたい。優勝しないと横綱に上がれない。次の目標は優勝しかない」。欧州出身2人目でパワフルな大関は力強く宣言した。