石巻工は2-0で宮城農に勝利し、21世紀枠でセンバツに出場した11年秋以来7年ぶりの東北大会出場に意欲を見せた。地区初戦から5戦連続先発の身長163センチエース今野希世(2年)が散発2安打で公式戦初完封。初回表、敵失と併殺崩れで挙げた2点を守り切った。

小柄なエースが大きな仕事をした。5回まで無安打投球。6回と7回に単打1本ずつを許したが、動じることなく計103球を投げ切った。今野は「(ノーヒットノーランは)ちょっと意識しました。初回に点をとってくれたので、あと9回を0に抑えれば勝てると思った。気持ちを崩さず、リラックスして投げられました」と振り返った。利根川直弥監督(46)は「すべてのボールで(内外の)出し入れと緩急をつけられる。ひとつ成長した」と評価した。

12年春、21世紀枠で甲子園初出場も、初戦突破ならず。今季、練習着の首の後ろには「甲子園で校歌を!」の文字を入れた。今夏の金足農(秋田)の次は、工業校旋風を巻き起こすつもりだ。【佐々木雄高】