<高校野球埼玉大会>◇25日◇準々決勝

 浦和学院が所沢北に8-0で7回コールド勝ち。先発した南貴樹投手(3年)は4安打無失点の好投で準決勝に勝ち進んだ。

 プロ注目の197センチ右腕、浦和学院・南が7回コールドながら今大会初完封で、チームを4強に導いた。

 1、2回は先頭打者に四球を出すなど5四球と制球に苦しんだ。3、4、5回以外は先頭打者を出した。それでも打たせて取る粘り強い投球で、所沢北に適時打を許さず4安打5奪三振。3回に4番田中豊人外野手(3年)に投げたこん身の直球が、この日最速143キロを計測。「気持ちで抑えた。投げているうちに球がキレてきた」と振り返った。

 待ちに待った2試合目の先発だった。初戦(12日)の浦和実戦に先発したが1回4失点KO。3回戦で2イニングを抑えた以外、すべてエースの阿部良亮投手(3年)にマウンドを譲った。初戦で打ち込まれたショックから立ち直るため、学校の柔道場に1人で30分以上こもり、精神統一を図ってシャドーピッチングを続けた。「阿部にいっぱい投げさせちゃったのは、自分のせい。投げたい気持ちを前面に出していきたい」と活躍を誓った。【保坂恭子】