エンゼルス大谷翔平投手(26)は、残り5試合の時点で打率1割9分3厘となった。投打の二刀流で注目を集めたメジャー1年目は打率2割8分5厘、22本塁打、61打点で新人王を獲得した。打者に専念した2年目は同2割8分6厘、18本塁打、62打点。2年連続で結果を残し、打者としての能力の高さを証明した。

3年目、さらなるレベルアップを期待されていたが、数字では大きく下回った。60試合の短縮シーズン、右腕の故障再発、技術の改善、さまざまな要因があるだろう。6号ソロ本塁打を放った19日のレンジャーズ戦後、メンタル面での影響について心境を明かした。

「投げる予定でチームも僕もいたので、申し訳ないなというところで、よりバッターで貢献したいなという気持ちは確かに強いかなと思います」

メジャー1年目のシーズン終了後、10月1日に右肘内側側副靱帯(じんたい)の再建術(トミー・ジョン手術)を行った。約1年10カ月のリハビリを経て、今季は開幕から二刀流で再出発。開幕前、「しっかり100の状態で貢献したいなと思ってますし、60試合なので最初から最後まで飛ばしていきたい」と話していただけに、右前腕の故障でふがいなさを感じているだろう。

一方の打者では今季、安打や本塁打が出ても安定して続かない。クリーンアップとして中軸を任されながら、長打率は3割7分。1年目の5割6分4厘、2年目の5割5厘と比べると物足りない。大谷自身も、率の低さを理解していた。

19日のレンジャーズ戦、第3打席の初球でセーフティーバントの構えを見せた。「もう1本ホームランが出る確率よりも、転がして(塁に)出て、盗塁なりワイルドピッチで二塁にいって点が入る確率の方が高いなと思ったので」。

相手の守備シフトで三塁側が空いていたため、転がせば出塁できる。今季は7盗塁で成功率100%。結果としてこの打席は一ゴロに終わったが、終盤で同点という状況判断で出塁と進塁を優先させた。

プレーオフ進出へチームは1敗もできない状況が続いている。大谷は「自分の調子がどうこうというよりは、チームが勝てばいい」。仮に状態が上がったとしても、残りは5試合。チームのために、どういうプレーを見せられるか。そこに集中するしかない。【MLB担当 斎藤庸裕】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「ノブ斎藤のfrom U.S.A」)