4月末から新たにドジャース取材に加わった滝沢徹郎(たきさわ・てつろう)カメラマンが、メジャーリーグの空気感や現地の熱気、大谷選手の魅力を、初取材ならではの視点で伝えていきます。アメリカで見る野球の風景と選手のさまざまな表情を、写真とともにお楽しみください。
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5月25日対メッツ戦。その日、報道陣はいつもより早く球場に集まりました。通常どおりの時間にしか入場できないと分かっていながら、どこか淡い期待を抱いて。もしかして早く中に入れるかも?と。そして、皆そわそわして、どこか落ち着きがありません。
なぜなら大谷さんが打者相手に実戦形式で投球するからです。メジャー的に言うライブBPが行われるのです。キャッチボール、ブルペン投球を順調にこなし、約1年9カ月ぶりにマウンドに立つのです。しかし詳細は分かりません。何時に始まるのか、誰にどのくらい投げるのか。実はもう始まってたりして?だから皆不安で落ち着きませんでした。
ようやくメディアの入場時間となり急ぎ足でグラウンドへ。すでに大谷さんはウォーミングアップを終えているようです。現場は異様な緊張感に包まれていました。そんな空気の中、大谷さんはリラックスした表情でマウンドへ。日米の報道陣、監督、コーチ、選手を含めると100人以上が集まっています。
そして、いよいよ始まりました。最初の打者金選手にビシッと投球します。あれ?ニコニコしてる。楽しいのかな?こんなライブBPは見たことがありません。金選手の投ゴロの打球を華麗に捕球、そして手をたたいて満面の笑みで喜びます。本当に楽しいんだな、と撮影している私も何だか嬉しくなります。その後も順調に計22球を投げて笑顔でマウンドを降りた大谷さん。それはもう野球少年の顔そのものでした。初対決の金選手と満面の笑みでタッチをかわしました。「自分がピッチャーもやっているというのを、若干思い出した感じはある」とコメント。“思い出した感じ”どころか、投手の楽しさを全身で実感しているように見えました。
その後に行われた試合ではメッツ千賀選手から本塁打を放ち、見事な二刀流を披露してくれました。大谷さんは順調に定期的なライブBPを行っています。二刀流復帰もそう遠くないのかもしれません。復帰後の初勝利ではこれ以上の笑顔が見られるはず。その日が来るのを、楽しみに待ちましょう!【カメラマン・滝沢徹郎】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「タッキーのWEEKLY SHO!Time!!」)





