2028年のロサンゼルス五輪で、野球が公式競技として2大会ぶりに復活します。
ドジャース大谷翔平投手だけでなく、フィリーズのブライス・ハーパー、ヤンキースのアーロン・ジャッジら、スター選手も参加意欲を明言しています。
ロス五輪で野球競技の会場となるのは、ドジャースの本拠地ドジャースタジアムが有力です。1984年ロス五輪で野球が公開競技となり、世界8カ国、地域が参加して行われました。当時はアマチュア選手が出場したにもかかわらず、連日5万人近い観客が詰めかけ、8日間で38万人もの観客を動員。大会関係者を驚かせたものでした。
28年は五輪の野球史上初めて、メジャーのトップ層が出場する可能性が出てきました。各国が「ドリームチーム」を結成し、金メダルを争うかもしれません。そうなると、日本のライバルとして最大の注目は、やはり開催国のアメリカ。オリンピック史上、かつてない盛り上がりを見せること間違いありません。
早くも気になるのが米国ドリームチームの顔ぶれ。おそらく、前述のジャッジやハーパー以外にも、昨年WBC米国代表で1番打者を務めた地元ドジャースのムーキー・ベッツ、その大会で米国代表の主将を務めながら決勝で日本に敗れたマイク・トラウト(エンゼルス)あたりも、リベンジに意欲を燃やすことでしょう。
しかし、問題は162試合のペナントレースを中断して行う過酷なスケジュールです。4年後は彼らも35、36歳になるため、あまり無理はさせられない状況です。彼らが先発ラインアップに名を連ねるにしても、やはり現在の若きスーパースター候補が中心になると思います。
そう考えると、昨年WBC米国代表に将来性を買われて当時22歳で選出されたボビー・ウィット(ロイヤルズ)、昨年ア・リーグ新人王に輝き、いずれはMVPも取りそうなガナー・ヘンダーソン(オリオールズ)あたりが20代後半になり、最も勢いに乗った時期を迎えそうです。
ドジャースタジアムは投手有利な球場です。したがって、パワーよりスピードと守りを重視したチーム作りが考えられます。米国というとパワーを連想しがちですが、実は国際大会においては、昔からスピードと守りを中心としたチーム作りを行って来ました。
そこで昨年メジャー史上初の新人で「25本塁打50盗塁」を達成しながら、今年は2年目のジンクスに陥るも、復活が待たれるコービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)、現在メジャーで最高の中堅手と言われるブレントン・ドイル(ロッキーズ)あたりも期待の戦力になりそうです。
一方、投手陣は時期的にけがのリスクが高いWBCと違って、技巧派でなく剛腕タイプの起用が可能になります。そこで先発、リリーフともに、剛腕投手が名を連ねると思います。
こうして考えると、ロス五輪の米国ドリームチームは御覧のような顔触れが予想されます。
1番二塁 ムーキー・ベッツ(ドジャース)
2018年ア・リーグMVP。18年レッドソックス、20年ドジャースで世界一。
2番三塁 ガナー・ヘンダーソン(オリオールズ)
昨年ア・リーグ新人王。数年後にはMVPも獲得しそうな「鉄人」リプケンの再来。
3番右翼 アーロン・ジャッジ(ヤンキース)
22年ア・リーグMVP。伝説のマリス「61」を超える62本塁打を記録。
4番一塁 ブライス・ハーパー(フィリーズ)
15、21年ナ・リーグMVP。今年8月メジャー現役12人目の通算3000塁打達成。
5番DHマイク・トラウト(エンゼルス)
ア・リーグMVP3度、2年連続オールスターMVP。大谷と「トラウタニ」コンビで有名。
6番遊撃 ボビー・ウィット(ロイヤルズ)
昨年球団史上初の「30-30」達成。今年ア・リーグMVP争いでジャッジの対抗馬。
7番中堅 ジャレン・デュラン(レッドソックス)
今年オールスターMVP。今季前半だけで2桁二塁打、三塁打、本塁打、盗塁をマーク。
8番捕手 アドリー・ラッチマン(オリオールズ)
19年ドラフト全体1位。2年連続オールスター。チーム躍進の若き原動力。
9番左翼 スティーブン・クワン(ガーディアンズ)
「イチロー2世」の日系選手。最高のコンタクトヒッター。2年連続ゴールドグラブ賞受賞。
先発 スペンサー・ストライダー(ブレーブス)
昨年ナ・リーグ最多勝、奪三振王。今年4月右肘手術を受け、来年復活を目指す。
ポール・スキーンズ(パイレーツ)
昨年ドラフト全体1位。今年オールスター先発投手。「10年に1人の逸材」と言われる剛腕。
ハンター・グリーン(レッズ)
17年投手兼遊撃手の二刀流でプロ入り。今やメジャーを代表する若き剛腕エース。
抑え メーソン・ミラー(アスレチックス)
今年メジャー2年目で初のオールスター。速球の平均時速101・3マイル(163キロ)。
ベン・ジョイス(エンゼルス)
22年大学野球史上最速105・5マイル(170キロ)。今年メジャー最速104・.7マイル(168キロ)で初セーブ。
1984年ロス五輪は、決勝で日本が米国に勝って金メダルを獲得しました。はたして、28年ロス五輪の決勝も日米決戦の再現なるか、今から4年後のオリンピックが待ち遠しいです。
【大リーグ研究家・福島良一】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「福島良一の大リーグIt's showtime!」)




