メッツのマット・ハービー投手が再び首脳陣の頭痛の種になっているようだ。遠征中にハービーが遠出し、深夜までパーティーに参加し、プロとしての意識を問われる事態となっている。

 これはゴシップサイト、ページシックスが先月30日付で、26日の夜にロサンゼルスで開催されたギリシャ料理店のオープニングパーティーにハービーが参加していたと報じたことが発端だ。メッツは19日からロードゲームが続き、26日はセントルイスでのカージナルスとの3連戦を終え、翌日からのパドレスとの3連戦に向け、サンディエゴに移動していた。サンディエゴとロサンゼルスは車で片道2時間ほどの距離がある。

 記事によれば高級住宅地ビバリーヒルズで開かれたパーティーには女優のハル・ベリーやシンディ・クロフォードなど有名人が多数参加していたということだ。その一方で「誰もマットのことを知らず、彼は地味だった」という証言も掲載されている。

 13年に9勝を挙げたハービーはその後肘の手術で1年間出場できなかったが、復帰した15年には13勝でカムバック賞に輝いた。ただその後は思うような成績を残せていない。今シーズンはローテーション入りを果たしたが、19日までで0勝2敗という数字で救援陣に降格していた。パーティー翌日、27日のパドレス戦では9回5対0の状況で登板したが、先頭打者に本塁打を許している。このことが批判を生むことになっているのだ。29日までの防御率は5.76と低迷している。

 ハービーがこのような問題を起こすのは初めてではない。15年のプレーオフでは渋滞に巻き込まれたことを理由に試合前の練習を欠席したことがある。さらにハービーは深夜まで騒ぐのが好きで、昨年5月にも試合があるにもかかわらず朝4時までパーティーに出席し、チームに連絡なく球場に姿を現さなかったことがあった。この時チームは3日間の無給・謹慎処分を下している。

 地元紙ニューヨークポストはこの件についてサンディ・アルダーソンGMは「翌日や数日間選手や投手の投球準備に影響が出れば、問題になる可能性がある。今回のケースはわからない」と明言を避けながらも、問題となる可能性は認めた。さらにある選手は「おまえは何をやってるんだ」と発言し、ハービーへの不信感を示したということだ。

 ハービーがこのような不信感を拭い、再びローテーション入りするには快投を続けるしかなさそうである。