ア・リーグ東地区で首位を走り、MLB全体でもブレーブスに次ぐ勝ち星を挙げるなど、好調なオリオールズが自前メディア関係者にとった措置で大騒動となっている。
スポーツメディアニュースサイト、オウフルアナウシングが現地7日、オリオールズとナショナルズが運営するスポーツ専門チャンネル、MASNネットワークでオリオールズ戦の実況を担当していたケビン・ブラウンがオリオールズから謹慎処分を受けているようだとスクープしたのが発端だ。7月23日のレイズ戦を最後にテレビ中継に出演しなくなり、次のフィリーズとの3連戦は同局のラジオ中継には登場したものの、26日を最後に一切メディアに登場していないという。
謹慎の理由だが、レイズとの4連戦最終日だった23日の中継で試合前に、レイズの本拠地トロピカーナ・フィールドでの対戦をオリオールズが苦手としており、過去16シリーズで15の負け越し、勝ち越したことがない。しかし今シーズンは5試合で3勝していると紹介。その上で「今シーズンは過去2シーズンの合計よりも多く勝っている」と話したことが、チームをおとしめていると判断されたのだろうというのである。
シラキュース大出身のブラウンはスポーツ専門局ESPNでも働いており、ESPNではMLB以外でも女子カレッジ・ワールドシリーズやリトルリーグ、大学ホッケーなどの実況も担当してきた。とはいえ、若手アナウンサーの1人で決して有名な存在ではない。しかし、今回の謹慎に対して、大物アナウンサーたちが一斉に反発し、オリオールズのマネージング・パートナーであるジョン・アンジェロスを批判する事態となっているのだ。
ヤンキース傘下のYESネットワークの主席アナウンサー、マイケル・ケイはESPNのラジオ番組で「もしそれが本当なら、私はそれが本当だと信じることにするが、彼らは自分自身を恥じるべきだ。ケビン・ブラウンを謹慎処分にするほど薄情なら、オリオールズの放送チーム全体を謹慎処分にしなければならない。プロデューサー、ディレクター、グラフィック。彼ら全員を停職処分にしなければならない。彼ら全員がこの件に加担しているのだから」とコメント。さらにロブ・マンフレッドMLBコミッショナーに対し、この「非良心的な」決定についてアンジェロスと面会するように求めた。
メッツの看板アナウンサー、ゲイリー・コーエンも「オリオールズによる恐ろしい決断だ。彼らが何を考えていたかわからないが、彼らはまさにそれに値する反応を得てしまった。オリオールズはとても良いプレーをしているのに、今ではそこから注目をそらし、笑い者になってしまったのは本当に残念だ」と話している。
さらに8日のアストロズ戦ではファンが「ケビン・ブラウンを解放せよ」と大声で叫ぶまでになっている。
これに対し、オリオールズの幹部は「人事問題についてはコメントしない。近いうちにケビンの声を聞くことを楽しみにしている」と話したということだ。また地元紙ボルティモア・バナーは11日のマリナーズ戦からブラウンが放送ブースに戻ると報じた。これでゴタゴタが収束するといいのだが。




