プレーバック日刊スポーツ! 過去の3月10日付紙面を振り返ります。2002年の3面(東京版)は、イチロー・新庄 日本人野手メジャー初激突でした。 

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 【スコッツデール(米アリゾナ州)8日(日本時間9日)】日本人野手の初競演にアリゾナが沸いた。マリナーズ・イチロー外野手(28)とジャイアンツ新庄剛志外野手(30)が、スコッツデール球場でのオープン戦でメジャー初対戦。試合前、ボンズを「仲介役」に再会を果たした2人は、ともに1番で先発出場した。1回表、イチローが中前打で貫録を見せると、その裏には新庄が左翼線への二塁打で応戦。1万1225人の観衆は拍手喝さい。2人の日本人野手がメジャーの歴史に新たな1ページをしるした。

 野球史を飾る1ページにふさわしい光景だった。試合開始11分前の午後0時54分。二塁後方でイチローと談笑していたボンズが、一塁後方で素振りを繰り返していた新庄を呼び寄せた。笑顔で新庄が駆け付け、ボンズはその場を2人に譲るかのようにベンチへ引き揚げる。ナ・リーグMVPに輝くこと4度のスーパースターを仲介役に、新庄とイチローは互いの拳をぶつけ合い「メジャー初対面」を祝した。

 イチロー「ジャイアンツはどうなの」

 新庄「シアトルのチームは、いい雰囲気?」

 絶えない笑みの中で、たわいない会話が続く。新庄の大げさなジェスチャーに、イチローが手をたたいて爆笑するシーンもあった。時間にして、わずか70秒。別れ際にあいさつを交わした2人の顔は、再会を果たした喜びにあふれていた。