ドジャース前田健太投手(29)が3月31日、ジャイアンツ戦で今季初登板初勝利を記録し、メジャー通算30勝目をマークした。立ち上がりから球がキレ、1回のアウトはすべて空振り三振。2回2死一、二塁でも最後の打者から見逃し三振を奪ってピンチを切り抜け、その後は危なげない投球を続けた。

 5回に最後の打者、13年MVPのマカチェンにフルカウントまで粘られながらも10球目のスライダーで空振りを奪い、この日10個目の奪三振。「目いっぱい力を入れて、どれくらいのボールを投げられるのか、どれくらいの疲労がくるのかを試したい部分もあった」と、2年ぶりメジャー2度目の2桁奪三振の力投を振り返った。

 チームは開幕から、エース左腕カーショー、2番手ウッドで連敗し、何としても勝ちたい試合だった。ロバーツ監督から「強気に攻めていた。速球は何度も94マイル(約151キロ)を計測し、非常に良かった。終始、試合を支配していた」と称賛された。

 前田は「(30勝は)大した節目でもない。とにかく投げるときはチームが勝てるように努力するだけ」と淡々。試合前にはリーグ制覇した昨季のチャンピオンリング贈呈式が行われており「改めてワールドチャンピオンリングが欲しいなと思った」と、決意を新たにした。